考え方

幸福ってなに?自分にとっての幸福について考えてみよう!

人は幸福を求めます。
「私は幸福になんかなりたくありません」と言う人はほとんどいません。

では、「幸福とはなにか?」と問われて時に、あなたはどう答えますか?
これは改まって聞かれると結構難しい質問だと思います。

なので、今回は幸福について考えた哲学者を紹介しながら、自分にとっての幸福について考えてみます。

 

幸福とはなにか?

幸福とはなにかの前に、まず幸福の意味について調べてみます。

・恵まれた状態にあって、満足していること
・心が満ち足りていること
・不平、不満がなく楽しい状況

このように 意味だけ調べてみると、満足している状態が幸福とされています。
ここから、重要なのは何からその幸福を得ているかです。

何を幸福と思うかは人それぞれです。
しかし、明確に「これが私の幸福です!」と自信をもって言える人は少ないと思います。

それは自分の幸福を漠然と考えているからで、これが明確になると自分の人生に対する幸福度が上がっていきます。

しかし、いきなり自分の幸福について考えるのは難しいと思います。
なので、次は幸福とはなにかを考えた3人の人物を紹介します。

 

幸福についてを考えて3人の人物

アリストテレスの「幸福」

アリストテレスはギリシャの哲学者で、西洋最大の哲学者と言われています。

アリストテレスは「ニコマコス倫理学」の中で、行為自体に目的が内在するものを「活動」と呼び、その目的が外部にある「行為」と区別した。
「行為」の結果が目的ならそれに従事することは不幸であり、行為自体に目的があり「活動」に従事できれば幸福であると考えた。

分かりやすく言うと、例えば、テストで100点を目指した時に、100点を目指すために勉強するのことが行為であり、テストで100点を取ることが目的になる。
これはテストで100点を取るという外部からの目的に対して勉強しているため、100点を取るために好きでもない勉強をやることは不幸であるということです。

この行為を幸福にする場合は、勉強することで新しい知識を得ることを目的にするといいと思います。
そうすれば、勉強すること自体が「活動」となるからです。
このように、活動と行為の違いは目的がどこにあるかです。

アリストテレスにとっての幸福とは、それ自体が目的になる活動をすればそれは幸福であると考え、そうした状態を「エウダイモニア(至福)」と呼んだ。

 

ベンサムの「幸福」

ベンサムはイギリスの法学者で、功利主義の創始者です。

ベンサムは、何を幸福と思うかは人それぞれだが、誰もが特定の集団の中で生活する以上、ある程度価値観が共有されるものが幸福であると考えた。
ある集団の中でできるだけ多くの人に共通するものが、幸福でそれが最善のものとする。
共通の善の典型として、幸福や快楽を重視し、より多くの人により多くの快楽が供給されることを目指す「最大多数の最大幸福」という原則を提案しました。

人々の関係には常に利害の衝突があって、全員が幸福になれるわけではない。
ベンサムは、たとえ少数を犠牲にしても、多くの人が幸福になることを重視しました。

多数決の原理と一緒で、100人いたとして、100人の意見をすべて取り入れることはできません。
その中でも多く共通した意見を取り入れることが、結果的に多くの人が納得する。

ベンサムにとっての幸福は、みんなが全員幸せになるのは難しいから、多くの人が幸福になるためなら、少数の犠牲は仕方ない。
少数の犠牲があったとしても、多くの人が幸福になれる方を選ぶべきと考えた。

 

アランの「幸福」

アランはフランスの哲学者で、「幸福論」(1925)を著した。
身体をきちんと整えて、何事にも理性をはたらかせて上機嫌でいることが重要だと述べた。

アランの「幸福論」は、幸福になるためのハウツー本ではない。
「幸福だから笑うのではない、笑うから幸福なのだ」という言葉を残していて、観念的な精神論ではなく、具体的に行動することを重視した。
それにより、行動で得られる心持ちを大切にしました。

「笑う門には福来る」と言われるように、楽しいから笑うのではなく、まず笑ってみましょう。

アランにとっての幸福は、まず自ら行動すること。
そして、幸福とは待つものではなく、自分から掴みに行くものと考えた。

 

自分にとっての幸福

今回は幸福について紹介しました。

幸福は誰もが追い求めるものだと思います。
しかし、幸福の定義は人それぞれ違います。

それが、お金持ちになって優雅に暮らすのか、愛する人と一緒になることなのか、自分のやりたいことをやることなのかは分かりません。
幸福に値するものは世の中にたくさんあります。

でも、絶対的にこれが幸福だと言えるものはありません。
だからこそ、自分にとっての幸福はこれだと言えるものを持っておくと、人生に迷うことが少なるかもしれません。

幸福について考えることは、自分を見つめなおすことにもなるので、今一度自分にとっての幸福について考えてみてはいかがでしょうか。