「三人寄れば文殊の知恵」ということわざを一度は聞いたことがある思います。
意味は、凡人でも三人集まって相談すれば、すばらしい知恵が出るものだということです。
そして、このことわざに出てくる文殊というのが文殊菩薩(もんじゅぼさつ)のことを表しています。
そのため、文殊菩薩は智慧を司る仏様であり、合格祈願や学力向上を願う人に相性がいいとされています。
今回は学業成就に効果のある文殊菩薩について紹介します。
文殊菩薩とは?

文殊菩薩は智慧の仏様として多くの人に信仰されています。
ここでいう「智慧」とは仏教用語で、悟りを開くための方法や真理を見極める力のことを意味しています。
本来は知識や知恵などは、テストの点数などで測れるようなものではありません。
しかし、次第に一般的な知恵や知識の象徴として考えられるようになりました。
そのため、学力向上や合格祈願のために文殊菩薩に祈願する人が多いようです。
他にも、文殊菩薩の特徴として以下のものが挙げられます。
・右手に剣を持つ
・左手にお経を持つ
・獅子に乗る
・多面多臂(ためんたひ、顔や腕が多いという意味)でない
・顔が幼い
まず、右手の剣は智慧の象徴です。間違った考えを剣で切り破り、正しい道へと導きます。
左手のお経は、正しい教えへと導きます。
そして、獅子の上に乗っていることで、智慧の力の強さを表しています。
それから、多面多臂は千手観音のような仏様のことを表しています。
しかし、文殊菩薩は多面多臂ではないのは、実在する人物がモデルになっているからです。
最後に、顔が幼いのは、子供のように曇りのない清らかな智慧を表現しています。
文殊菩薩のご利益と真言

文殊菩薩のご利益
文殊菩薩は学業成就にご利益ある仏様です。
受験や資格試験などの学問に励んでいる人にご利益があるとされています。
知識を単に暗記するだけでなく、物事のあり方を正しく見極める判断力を身に付けるという効果もあります。
学業成就があまりにも有名なので、その他のご利益はあまり知られていません。
実は、文殊菩薩は安産や家屋を守るご利益もあるとされています。
他にも、文殊菩薩はうさぎ年生まれの人の守り本尊とされています。
守り本尊は、それぞれが守る干支の人が運が良くなるように守ってくれる本尊です。
もしも、うさぎ年生まれで、勉学に励んでいる人や試験や資格にチャレンジしている人は、より強いご利益を頂けるかもしれません。
文殊菩薩の真言
おん あはらしゃ のう
最初の「おん」は神仏にすがる、帰依するという意味があります。
この真言を唱えて、文殊菩薩のご加護を受け取りましょう。
そうすることで、文殊菩薩の智慧を獲得することができるとされています。
文殊菩薩と共に

今回は文殊菩薩とそのご利益や真言ついて解説しました。
受験や資格試験の合格を目標にしている人にとっては、ご加護を頂けるありがたい仏様です。
それ以外の人も、生きていく上で、考えることは必要不可欠です。
ですが、自分の考えがまとまらずにどうすればいいのか、どう判断することが正しいのか分からないことがある思います。
そんな時は、文殊菩薩の真言を唱えて下さい。
そうすれば、あなたに正しい考える力と物事を正しく見極め、判断する力を授けてくれるかもしれません。