鑑定士として仕事をしていると、奇妙な写真が持ち込まれる。
持ち込まれる場合はまだ目の前に本人さんがいるから良いのだが、メールで気軽に見てくださいと言われるのはとても困る事がある。
つい最近の話だが、早朝突然写真を見てくださいとメールが送られてきた。
それはどこかの神社の中で写した一枚。
鑑定してみると、光の輪の中で中年の女性が微笑む一枚があった。
その光の輪の中にオカッパ頭で着物を着た女の子が居る。しかし、邪悪な笑いを浮かべて…。
もちろん、依頼者の求める答えは妖精か天使か座敷わらしなどが来てくれて幸せになりますとでも言って欲しいのだろう。
会ってもいない人にストレートで物を言うのははばかれるから 遠回しにイベントのときにでも遊びにおいで、なかなか判断も難しいからと連絡しておいた。
さて、返ってきた返事は…「誰にもの言ってんだジジィ 二度と連絡してくるんじゃねーバーカ」だった。
まあ、少なからずある事なので驚きもしなかった。
神社だから邪悪な者達がいないなんて事はないのである。本人達は邪悪なつもりもなく頼って来ているのかもしれない。
しかしながら、邪悪な者達は私達鑑定士から見抜かれる事を嫌うようだ。
鑑定を何度予約しても来れない。
突然人格が変わり鑑定を始める以前に帰ってしまう。
また、祓いはいつも一度で済む場合は少ないが、それでも祓うことによって運気は断然上がる。
祓いの途中の段階で突然来なくなってしまったり、突然敵対する事もある。
優秀な霊能者や鑑定者はなんとかそういう人達も救おうとするがゆえ 傷つき辞めてしまう人達もいる。
だが、ほんとうの祓いは心の闇、無明を取り払う事なのだろう。
しかし、それを祓うことは、その人自身が選ぶ事である。